危険物取扱者とは
危険物取扱者は、消防法に基づく危険物を取り扱ったり、その取扱いに立ち会うために必要となる日本の国家資格です。
一般にこの資格を持つ者を「危険物取扱者」と呼び、日本以外の多くの国にも同様の制度や資格、規制が存在します。
扱える危険物の種類によって、甲種・乙種・丙種に区分されており、一定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱う施設は、危険物取扱者を置くことが義務付けられています。
危険物取扱者の行える業務は?
危険物取扱者を必要とする施設は、一定数量以上の危険物を貯蔵し、又は取り扱う化学工場、ガソリンスタンド、石油貯蔵タンクなどの施設には、危険物を取り扱うために必ず危険物取扱者を置かなければいけません。
甲種の危険物取扱者は全類の危険物、乙種の危険物取扱者は指定の類の危険物について、取り扱いと定期点検、保安の監督ができます。
また、甲種もしくは乙種の危険物取扱者が立ち会えば、危険取扱者免状を有していない一般の人も定期点検を行うことができます。
丙種の危険物取扱者は、特定の危険物であるガソリンや灯油、軽油、重油などに限り、取り扱いと定期点検ができます。
危険物取扱者には受講義務があり、化学工場やガソリンスタンドなどで、見物の取り扱いに従事している場合、見物の取り扱い作業の保安に関する新しい知識、技能の習得のため、定められた期間内に、都道府県知事が行う講習を受けなければなりません。
危険物取扱者のメリット
危険物の性質や貯蔵法の知識、またそれらを取り扱う技術は、ガソリンスタンドだけではなく、塗料関係や燃料関係、化学工場など様々な職場で必要とされ、転職などに有利です。
中高年ばかりではなく、高校生の受験者もおり、工業・製造業・石油関連などの業界に就職したい人にとって有力な武器となります。
また、危険物取扱者の資格があれば職場での信頼がアップしたり、資格手当や昇給・昇格にもつながりやすくなります。
ガソリンスタンドで働く場合はもちろん、危険物取扱者の資格を取れば、キャリアアップにつながり、幅広い業務を行えるようになります。
危険物取扱者の資格概要
機関 | 国家資格(指定試験機関:一般財団法人消防試験研究センター) | |
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日程 | 各都道府県により異なります | |
合格率 | (平成26年度)甲種:31.6%、乙種:38.0%、丙種:50.3% | |
合格率 | 甲種 | 危険物に関する法令(15問) |
物理学及び化学(10問) | ||
危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方法(20問) | ||
乙種 | 危険物に関する法令(15問) | |
基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問) | ||
危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方法(10問) | ||
丙種 | 危険物に関する法令(10問) | |
燃焼及び消化に関する基礎知識(5問) | ||
危険物の性質並びにその火災予防及び消化の方(10問) |