自動車整備士とは
自動車整備士とは、自動車分解整備事業場において自動車のメンテナンス(診断、点検、分解、組立、修理、調整等)に従事する者のうち自動車整備士国家試験に合格した者です。
自動車は人間社会に密接に関係しており、交通移動に便利な反面、大きな質量が高速で走行するものなので、その機能を万全にしておくことが非常に重要です。
自動車は、整備・点検を通じて、その安全と性能を保つ必要があり、交通上の安全や、公害を引き起こさないようにしなければなりません。
したがって、自動車を取り扱う者すべてに、整備・点検は法的にも求められており、その点で自動車整備士の存在が不可決となっています。
自動車整備士になるには、受験資格を満たすこと、技能検定の学科試験に合格すること、技能検定の実技試験に合格すること、この3つが必要となってきます。
自動車整備士になるには?
自動車整備士の資格は、国家資格なので誰でも自由に受験できるわけではなく、取得するには、2通りあります。
1 | 自動車整備工場に勤務し実務経験を経て受験資格を得て、学科・実技の国家試験を受験するか、又は、整備振興会の教場に通学し実技試験を免除され、学科試験のみを合格する |
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2 | 国土交通省に認定された学校を卒業し、実務経験と実技試験を免除され、学科試験のみを合格する |
1の場合は、実務経験が必須となり、その後の学科・実技試験を合格することは非常に困難なので、整備振興会の教場に通学することが多いようです。
2の場合は、専門学校に通学するパターンで、実務経験はいらないので早く取得することはできますが、学費がかかってしまいます。
自動車整備士には、一級自動車整備士、二級自動車整備士、三級自動車整備士、及び特殊整備士があります。
専門学校に入学しない場合は、一番の問題は実務経験を満たさないといけないことで、一年以上の実務経験で、三級自動車整備士の受験資格を、その後3年以上の実務経験で、二級自動車整備士の受験資格を、その後3年以上の受験資格で、一級自動車整備士の受験資格得ることになります。
したがって、無資格者から一級自動車整備士になるには、最短で7年を要するので、早く自動車整備士になりたい方は、専門学校に通った方が良いでしょう。
自動車整備士試験の概要
自動車整備技能登録試験は、日整連が実施する一級、二級、三級及び特殊整備士の試験のことで、一般に登録試験と言います。
登録試験は年2回あり、合格するとそれに対応する国土交通省の行う検定試験の学科試験が免除されます。
また、国土交通省が実施している自動車整備士の技能検定試験を一般的に検定試験といい、年1回実施されます。
検定試験は、学科試験と実技試験が行われるため、受験料が学科のみの登録試験に比べると高めになっています。
登録試験、又は検定試験のどちらかに合格すると、自動車整備士の資格を有することになります。
一級自動車整備士 | 一級小型自動車 *一級は小型しか現在ありません |
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二級自動車整備士 | 二級ガソリン自動車、二級ジーゼル自動車、二級2輪自動車 *この三つの中から一つを取得すれば、二級自動車整備士となります。 |
三級自動車整備士 | 三級自動車ガソリン・エンジン、三級自動車ジーゼル・エンジン、三級自動車シャシ *この三つの中から一つを取得すれば、三級自動車整備士となります。 |